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保育園での「やさしい日本語」の取り組み(坂東市)

更新日:2021年3月28日

今回は、県内の「やさしい日本語」の取り組みについて、ご紹介します。

取り組みをなさっているのは、坂東市の内田ちひろさんです。

保育園の先生と外国人ママ、パパとのよりよいコミュニケーションのために、お一人でボランティアで奮闘なさっています!

先生方、外国人保護者にとって役に立つだけでなく、保育園にとっても、地域社会にとっても大きな意味のある有益な取り組みと思います。

内田ちひろさん、記事を書いてくださり、ありがとうございます。


*********内田さんの記事***********

坂東市に住んでいます、内田ちひろです。

茨城県日本語教育アドバイザーをしています。

私は2020年から、地域の保育園や幼稚園、こども園などの先生に、「やさしい日本語講座」を始めました。「外国籍の園児が増えて、親とのコミュニケーションが大変」という声を聞いたのがきっかけです。


園に出向くこともありますが、最近はコロナの状況もあり、オンラインで行っています。

オンラインの場合は、お昼寝の時間を利用して40分ほど、5,6人の先生に参加していただいて、坂東市の外国人数や国籍について、「やさしい日本語」の基本的なこと、有効性や作り方のコツをお話しし、園で使いそうな言葉の言い換えを練習してもらいます。

例えば、「早朝保育」「午睡」「給食、完食しました」「ころんじゃったんですよ」「通常通り登園してください」「氏名をご記入ください」「撮影はご遠慮ください」など。

普段、子供達にやさしくお話されている先生方は、大変飲み込みが速く、とてもセンスがいいです!

ただ、こどもに聞かせるような普段使いのタメ口ではく、「です。ます。」で、とか、「~てしまう=~ちゃう、じゃう」は実はわかりにくいんですよ、とか、そのようなことをお話します。また、ありがちな前置きが長い文書も、本当に必要な内容にしぼると、短く、よりわかりやすくなることもお伝えします。

先日、若い日本人パパがこんなこと言っていました。「園の文書がたくさん来るんですよ。忙しくて面倒だけど、読むでしょ、でもホントに大切なことは最後の、下のほうに小さく書いてあったりして!」

そうなんです、やさしい日本語を先生方にご理解いただけば、長い文書も短く簡潔になり、読むのが面倒くさい日本人保護者にとっても利点があります。


園に出向いて、1時間半くらいお時間をいただいたときは、グループで話し合いながら、実際の園の文書からの抜粋を、やさしい日本語に変えてもらう活動をしています。

そうすると、先生方、「こ~んなに長い文章も、こ~んなに短くなった」、とびっくりされます!

すると、「今後文書を作るときは、わかりやすく、簡潔に、を頭に入れて作ります」、と自ら気づいてくださいます。気づいてもらう、のが一番だ、と思っています。

先生方にお話を伺うと、皆さんフレンドリーで、積極的に保護者とコミュニケーションしたい、お国のことも聞いてみたい、と思っているかたが多いです。でも、どうやって話せばいいのか、わからなかったとおっしゃいます。

「これからは、やさしい日本語を使って、どんどん話しかけていきたい」、と感想をくださいます。そのような感想を伺うと、こちらも嬉しい限りです。


ボランティア活動をすることは、時に、「こんな小さなことで、果たして役に立ってるのだろうか」などと思ってしまうこともあります。

でも、例えどんな小さなことでも、目に見えて成果を感じなくても、小さな一歩、何かをすることは無駄ではない、と思います。「全て芽がでるかわからないけど、種がまけたよ!」、そう思うことにしています。


内田ちひろ

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